目的
アレルギー性疾患、気道系疾患、呼吸困難感、換気応答障害、睡眠時呼吸障害をきたす疾患は、患者症例数が多く医学的にも社会的にも重要な疾患である。
これらの疾患の問題点を臨床研究および基礎研究にて解決して診断と治療に還元することをこのグループの目的としている。
臨床研究
1.喘息の急性増悪時における短期ステロイド内服によるレスキュー効果の研究
2.喘息の慢性化因子の研究
3.喘息の重症化・慢性化にともなう気道の不可逆的病態の解析とその予防
4.アスピリン喘息の発症機序と診断の研究
5.COPDおよび喘息のQOLを改善するための研究
6.喘息と類似疾患の診断の研究
7.慢性重症喘息の治療に関する研究
8.睡眠時無呼吸症候群の病態と治療に関する研究
9.呼吸調節における中枢神経系と末梢神経系の役割の研究
10.喘息の呼吸困難感についての研究
基礎研究
1.上皮内Tリンパ球の動態
2.喘息患者リンパ球の気道組織への接着機能・ホーミングの研究
3.アレルギー性気道炎症モデルマウスにおけるリンパ球ホーミングの研究
4.喘息における気道リモデリングの研究
5.喘息における樹状細胞の役割および抗原提示細胞とT細胞の相互作用について
肺癌の発症、進展に関して分子生物学的手法を用いた基礎的研究によって解明を進め、得られた成果を臨床へ生かす。
そして、ますます多岐化する肺癌診療の問題点を明らかにするための臨床研究を積極的に展開する。
基礎的研究
1.肺癌細胞におけるEGF受容体遺伝子の変異とEGF受容体リン酸化阻害薬の効果に関する研究
2.肺癌細胞におけるPI3K遺伝子発現と予後に関する研究
3. 癌抑制遺伝子WARTに関する研究
臨床的研究
我が国における肺癌の死亡率は、男女とも増加の一途にあり、1998年には肺癌死亡数が全悪性腫瘍死の約18%、1993年以降は男性では胃癌を抜いて死亡数では悪性腫瘍中の第1位となっている。
さらに、高齢化社会を迎え70歳以上の肺癌患者が今後更に増加することが考えられる。過
去13年間の熊本大学第一内科で診断と治療を行った肺癌患者数は516名で70歳以上の患者数は260名、70歳台は201名、80歳以上は59名であった。
以上のように70歳以上の肺癌患者は半数を超えており、当科においてはさらに増加する考えられる70歳以上の肺癌患者に対して如何なる治療を施していくかが今後の課題となる。
1.高齢者非小細胞肺癌における併用化学療法の有効性に関する研究
2.高齢者非小細胞肺癌における化学放射線併用療法の有効性に関する研究
3.非小細胞肺癌治癒切除症例に対する術後補助化学療法の有効性に関する研究
4.抗癌薬の薬物反応性に関する検討-薬物血中濃度と抗腫瘍効果・副作用との関連性に関する研究薬剤部との共同研究
間質性肺疾患に関する研究
1.特発性間質性肺炎の病態解析
2.急性間質性肺炎の病態、治療に関する研究
3.治療に関する臨床的試み
4.膠原病肺に関する研究
5.自己免疫疾患におけるガレクチン9の役割に関する研究
6.その他の間質性肺炎
サルコイドーシスの病因に関する研究
急性肺障害におけるtight junctionの役割についての研究
呼吸器感染症に関する研究
1.間質性肺炎治療時に発症する肺真菌症に関する臨床的、基礎的研究
2.緑膿菌肺炎病態での活性酸素の役割に関する研究
3.アスペルギルス真菌症における各種トキシンに関する研究
4.真菌感染症の診断と治療に関する研究
肺生体防御に関する研究
1.気道上皮細胞の分子生物学的解析
2.GANP (germinal center associated nuclear protein)に関する研究
3.薬剤性間質性肺炎に関する研究
肺癌治療に伴う肺障害に関する研究
(感染症と肺障害の鑑別診断)